ホームポジションの習得

 ここでは、ホームポジションの習得について紹介しています。ここが一番大事ですので、じっくり目を通してください。

■ はじめに

 最初に、練習を重ねて目指す二つのことを意識してください。

  • 初期段階→キー配列の記憶と指の動きの習得
  • 後期段階→早打ちの無意識化

初期段階を習得するまでは、速度が遅く疲労も激しいので、タッチタイピングの利点が享受できるのは後期の段階まで習得が進んでからだと考えてください。

 後期の段階というのは、例えばローマ字入力では、「た」の文字をTとAに分解し、指の役割分担を意識するということはなくなります。これは英字入力においても同様で、頻出する単語や慣用句については指がその流れを覚えるようになってしまうのです。英字入力とかな入力はタッチタイピングができるが「ローマ字入力はローマ字の綴りを意識しないとできない」という人は、打鍵の無意識化がうまくできていない可能性が高いと言われています。

■ ホームポジションを覚えよう

 初期段階であるキー配列の記憶と指の動きを習得するためにかかせない技術として「ホームポジション」というものが存在します。

 まず最初に、自分の左手人差指をキーボードの「F」のキーに、右手人差指を「J」のキーに置いてください。そして左手の中指、薬指、小指を「D」「S」「A」の位置、右手の中指、薬指、小指を「K」「L」「;」の位置へとそれぞれ置きます。

 文面では難しく感じますが、人差指の「F」と「J」の位置だけ注意して指を置き、あとは自然に指を下ろせばこの位置にはまるようになっています。この指のポジションをホームポジションと呼ぶのです。大抵のキーボードでは、左右の人差し指(あるいは中指)にあたる2つのキーに、ホームポジションを指先に知らせる小さな突起や窪みなどが付いているのがわかりますか。この窪みを頼りにすればキーボードを見ずにホームポジションの確認や復帰ができますよ。

■ キーと指の対応

 ホームポジションを確定させたら、次は「キーと指の対応」を理解することが大事です。ある一本の指では決まったキーをいくつか受け持ってそれだけをタイプし、他の指を使わないことを徹底してください。一般的な対応の例を下に挙げます。

  • 左手小指:「Q、A、Z」およびその左側のキー全て
  • 左手薬指:「W、S、X」
  • 左手中指:「E、D、C」
  • 左手人差指:「R、F、V、T、G、B」
  • 右手人差指:「Y、H、N、U、J、M」
  • 右手中指:「I、K、,」
  • 右手薬指:「O、L、.」
  • 右手小指:「P、;、/」およびその右側のキー全て

 最上段の数字・記号キーについては様々な割り当てが提唱されています。キーを左手・右手で分割したナチュラルキーボードでは、6のキーを左側とする例が多いですね。(これは一般的なキーボードのキーが段ごとにずれて配置されており、左人差し指よりも右人差し指の方が「6」のキーに近いため)。

 タッチタイピングの習得にかかる期間は個人差や練習方法の違いによる差が大きいです。その日のうちに覚えられる人もいれば、一か月以上かかる人もいるのですが、これらの習得には練習以外ないのです。

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